自分は怒っていいんだ、悲しいんでいいんだ、と自分の思いを受け入れることができたら、次は「毒親側が抱えるもの」に目を向けてみましょう。
決して、親には親の事情があったから理解して許せ、とは言いませんので、安心してくださいね。
前段:なぜ毒親になった理由を知る必要があるのか
私たちの多くは、「お前のせいで」「お前が悪い」などと自己肯定感をごりごり削られて育ってきました。
しかし、今までのステップで、それは嘘だった、私たちは悪くなかったということを認識することができました。
では、なぜ毒親は子供に対して、「お前が悪い」と言って育てたのでしょうか?
その原因を知ることで、より深く、自分に否はなかった、自分を責めなくてもいいんだ、と思うことができるようになります。
子供がいくつになろうと、親の問題は親自身が解決するものであり、私たちが許してあげたり、ケアしてあげるものではありません。
事情を理解したからといって、あの時ああしてあげれば良かった、とか、今からケアしてあげるべきなのかと思わなくていいのです。
親をサポートするのは子供の役目ではありません。親のパートナーや、外部のカウンセリング、医療です。
本題:なぜ毒親は毒親となったのかを考えてみよう
①「毒親の持つ不満」
②「その不満を持ってしまった原因」
③「その不満が子供に及ぼした影響」
の3段階で、考えてみるといいと思います。
そして、親は子供に問題をなすりつけるのではなく、
④「本来親はどうすべきだったのか」
についても考えてみてください。
例えば私の場合はこのような感じですので、自分の場合はどうなのか、参考にしてみてください。
毒母に聞いたわけではありませんが、不平不満を聞く限りでこのような感じでした。
【①不満】毒母は短大までしか出られなく、大手に就職するも寿退職させられた。自分で稼ぐ力を持てなかった
【②不満の原因】毒母は、親に女は学を付けなくていいと言われた。当時、女は寿退職し専業主婦になるのが当たり前とされていた。
【③子供に及ぼす影響】毒母は、子供が望むかどうかに関わらず、子供には学歴を持たせたいので、幼い頃から毎日何時間もスパルタで勉強させた(教育虐待)
【④どうすべきだったか】結婚出産後であっても、まずは自分をスキルアップするべきだった。
【①不満】毒母はやりたい習い事をやらせてもらえなかった
【②不満の原因】毒母の実家は貧乏だった
【③子供に及ぼす影響】毒母は、子供がやりたいかは関係なく、子供に自分の望む習い事をさせたいので、毎日何時間も習い事の練習をさせた
【④どうすべきだったか】やりたいことは親自身がやってみるべきだった。子供にやらせるときは子供の意思を尊重すべきだった。
【①不満】毒母と姑とは仲が悪く、毒父は家庭にも自分にも無関心。誰にも関心をもってもらえない毎日
【②不満の原因】姑は毒母のことを毛嫌いしていた。毒父は受動型アスペルガーで、人の気持ちのわからない人だった
【③子供に及ぼす影響】毒母は、子供を医者にすることで、「子供を医者にした親」のステータスを手に入れたかった
【④どうすべきだったか】自分自身の価値は自分で身に着けるものであり、子育ての結果に求めるべきでなかった。
【①不満】育児に参加しようとしても、ヒステリックに責められる。言われないとどうしたらいいかわからないので、何もできない。
【②不満の原因】発達障害(※自覚なし)のため、求められていることがわからず、言われたことしか理解できない。感情的な状況判断ができない。
【③子供に及ぼす影響】子育て不参加。
【④どうすべきだったか】親がお互いに得意不得意を認め合い、協力し合えたらよかった。
まだまだありますが、こんなところでしょうか。
これを見て、「子供が悪い」と思いますでしょうか?思わないですよね。
親が、自分の心の問題を、子供を巻き込んで解消しようとしているのがよくわかります。
私のケースでいくと、毒母はたとえ貧乏だったとしても、たとえ昔は女は25までに結婚して家庭に入れと言われても、たとえ夫に関心を持たれなくても、結婚し退職し出産することを選択したのは、紛れもない毒親自身です。
それに、生きる力を身につけるために、自分自身を魅力的にするために、努力して自分をスキルアップさせることはできるはずですよね。
まとめ
毒親には様々なパターンがあり、人によってその重大さも異なります。
ですが、「うちの親は毒親かも」と少しでも思ったら、上記を参考に、ぜひその原因を考えてみてください。
親の過去のことなんて考えたくもない!理解したくもない!と思う気持ちもわかります。
親の過去がどれだけ報われないものだとしても、親が発達障害だとしても、決して共感しなくてもいいですし、かわいそうと思わないでいいんです。
ただの事実として、親が毒親となってしまった理由を明らかにしてみてください。
次回はステップ5「毒親にできること・できないことの線引きをしよう」です!
この記事は以上です、お読みいただきありがとうございました!