- 毒親育ちで、子育て中だけど、なんだか辛い人
- 子供を産んでみたいけど、毒親育ちで不安がある人
- パートナーが毒親育ちで、その不安をわかってあげたい人
毒親育ちは子育てできない!とか、子育てに向いてない!って言うつもりはこれっぽっちもありません。
毒親育ちだからこそ、より良い子育てを模索でき、また自分自身が子育てによって救われることだってあります。
ただ、毒親育ちにはたくさんのハードルがあります。子育てつらい、苦しい、と思ってしまうことは、何もおかしいことではありません。
理由1:子育ての良い前例(見本)を知らないから
毒親育ちには、親にはこうやってもらって嬉しかったな、私も子供に返そう、という正の子育て連鎖がありません。
なので、自分で一から適切な子育てを身に着けていかないといけないんです。
- 人格否定や罵倒で育ったので、正しい怒り方がわからない
- 過干渉で育ったので、どこまで手助けしてあげたらいいかわからない
- 遊んでもらったことがないから、子供が喜ぶ遊び方がわからない
これはやりすぎなのか?適正な範囲内なのか?と悩むことが多いんです。
例えば、子供が気に入った服を毛玉になっても着続けているとき。
ボロボロの服で学校に行って、まわりの子供にいじられたりしないか心配になります。
でも、子供は気に入っている。
もうその服新しいのにしたら?と言うのは過干渉なんだろうか。みっともないよ、と忠告するのはやりすぎなんだろうか。
そういうことでいちいち、つまずくわけです。
解決策:情報収集によって遅れは取り戻せる!
まずは、本やTV番組、ネット等から知識をつけたり、義両親に助けてもらったり、子育ての先輩に相談したり、支援センターで保健師さんに話を聞いてみたり、友人の子育てを参考にしたり。
そして、子供自身が何を大切にしているか、子供との対話によって段々と知っていくことができます。
情報収集と、自分の子供とのコミュニケーションで、遅れは取り戻せます。
もちろん、子育ては本に書いてあるとおりにはいかないですし、例に書いてある範囲からどこまで外れていてもいいのか、「気にしなくていい」レベルなのか、それとも注意して改善したほうがいいレベルのことなのか?と、私も不安でした。
子育てにおすすめの本・TV番組
子育てにおススメの本とTV番組をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。「すくすく子育て」は特にお世話になりました。
①コミック「ワタシはぜったい虐待しませんからね!」著:あらいぴろよ
子供にイラっとしてしまう、子育てが辛い、虐待してしまいそう…そういった悩みをもつ人にぜひ読んでほしい本です。
作者も毒親育ちで、子育てに不安を抱え、毒親育ちだからこその精神面な苦しみをリアルに書かれています。
この作者のすごいところは、内面的に自分と向き合い、発想力で楽しく子どもと向き合っていこうと自分を磨いているところで、とても勇気づけられます。
全体的に明るい雰囲気で描かれていますので、心が疲れていてもするすると読むことができます。
②コミック「マンガで読む 育児のお悩み解決BOOK」
毒親と特に関係なく、一般的な育児悩みの解決本です。男女ともにおすすめ。
漫画なのでとても読みやすく、疲れていてもさらっと読めるのもポイント。
否定的な書き方がないので、安心して読めますし、みんな大変なんだな、大変って言っていいんだな、という気持ちにさせてくれる本です。
○カ月で座る!体重はこのくらい!という型にはまった育児書より、こっちの方が実用的でした。
妊娠時から読む場合は、もう一つの「マンガで読む 妊娠・出産の予習BOOK」もおすすめ。
私は不安が尽きなかったので、妊娠時からこの2冊を熟読していました。
③テレビ番組 NHK「すくすく子育て」
赤ちゃんから小学校入学前までの幼児を対象に、育児のお悩みあれこれを紹介しています。
育児の価値観もかなり最先端で、古臭いこと言ってるなぁ…と思ったことは一度もありません。
どの専門家の人たちの意見も優しく、頑張るパパママを応援し、無理しないでね、大丈夫だよ、という温かい眼差しで見守ってくれるような番組です。
教えてくれる親がいなくたって、この番組見れば大丈夫!!!
※まわし者じゃないです笑
理由2:親からの良いアドバイス・助けがもらえないから
毒親育ちの親は、子育てで子供を苦しめてきた張本人です。まともなアドバイスなど期待できません。
期待して色々聞いてみても、毒親への接触や、毒親の支離滅裂なアドバイスが、ストレスになってしまうことがほとんどでしょう。
解決策:毒親育ちは里帰りはNG・外部サポートは必須!
まず、毒親育ちは、できるだけ里帰りはしない方が良いです。
鳴れない育児だけで大変なのに、里帰りによって毒親からも神経すり減らされたら、しんでしまいます。心が。産後鬱をなめてはいけません。
親からもらえる産後の手助け、これがないのは結構痛いです。
でも、上の繰り返しになりますが、情報源は親だけではありません。手助けももちろん、親だけではありません。
義両親、友人、ファミリーサポート(地域の子育て支援で、登録しているサポーターに格安で子供を見てもらえます)、ベビーシッター(キッズラインなど、アプリから利用を申し込め、割と安価で請け負ってもらえるサービスもあります)など、使えるものはなんでも使いましょう。
正直、親に手厚いサポートを受けている友人を見ていると、いいなぁ…と思ってしまうこともあります。
でも、親の知識なんて所詮自分たちの時代の、ひと昔前の育児知識しかありません。しかも育児の仕方なんて忘れてる素人です。
理由3:毒親のよう失敗しないか見張っている自分がいるから
毒親のように、自分はならないのかどうか。毒親育ちのプレッシャーは半端なものではありません。
子供がわめいたとき、いたずらしたとき、言うこときかないとき、暴れているとき、毎回ちゃんとした対応ができているかどうか。
ちゃんと愛情をもって子供に接しているか、傷ついた過去の子供の自分が、ずっとジャッジしているような気分なんです。
自分の時は、髪をつかんで引きずり倒されたり、よくわからない暴言で黙らせられたり、殴られたり、決してまともな対応はされてこなかったのに、
子供には冷静にさとし、何が不満なのか聞いてあげ、抱きしめてあげ、不安を解消してあげ、何が悪かったのかを教えてあげ…
そんなこと、自分はしてもらったことないのに。
でも、子供にはあんな辛い思いは絶対させたくない。
この2つの思いが、ずっと心の中を錯綜しています。
愛情をもって接することができる親なのかどうか、自分が自分に評価をつけているような気分です。
解決策:子供を1人の人間として接することができればOK!
こうやってつい、私たちは自分を追い詰めて、もっと頑張らなきゃ!と思ってしまいがちですが、そもそも親に正解なんてありません。
明らかな間違っている親(=自分の親)を見てきたので、じゃあ正解があるような気がしてしまいますが、毒親にだけならなきゃいいんです。
毒親にされたこと、あなたは子供にしてますか?絶対してないですよね?だってこんな記事読もうとするくらいに、自分と向き合おうとしている人なんですから。だから私たちは大丈夫です。
家事も育児も手を抜いたって、たまにイラっとして怒ったって、いいんですよ、人間だから。
親も子供も、お互い機嫌が悪い時だってあります。ほっといてほしいときもあります。
ずっと我慢して菩薩みたいな顔を張り付けて、いつか爆発してしまうより、
1人の人間として、1人の子供と向き合えれば、それでいいんだと思います。
理由4:過去の自分の体験がフラッシュバックするから
育児をしていると、同じ状況で自分がされた酷いことがフラッシュバックし、苦しいことがあります。
悪い思い出だけでなく、良い思い出を思い出してしまうのもつらいんですよね。
私の場合は、ほとんどが苦しい思い出なので、良い思い出なんて1%にも満たないんですが、それでもほとんどの人が、良い思い出が少しはあると思います。
- 一緒に公園に連れていってもらった思い出。
- 一緒にテレビを見て笑った思い出。
- 怖い夢を見たら一緒に寝てもらった思い出。
普段は思い出せないような、かすか~な良い思い出が出てきてしまうのも、それはそれで辛い気持ちになります。
解決策:これからの良い思い出で上書きしていこう!
これはきっと、毒親育ちは避けて通ることができません。
でも、そんなに恐れることはありません。
これからの思い出や、自分が子供に与える愛情によって、1つ1つ悪い記憶を塗り替えていくことができます。
まとめ
毒親育ちが子育てするのには、健全に育った人に比べて、いくつかのハードルが存在します。
しかし、決して子育てができないわけでも、向いてないわけでもありません。
人よりもたくさん悩むだけ、子育てで得られるものも大きいです。
子供を育てることで、傷ついた自分も育て直すことができます。
子供に愛情を与え、子供から返ってくる愛情が、私たち自身を癒してくれます。
もし、毒親になりそう…と思ったら、こちらの記事も読んでみてくださいね。
以上、お読みいただきありがとうございました!