- 毒親から自由になりたい人
- 毒親から自由になる方法を知りたい人
- 毒親の解毒をしようとしているけれど、自分がどの段階にいるかわからない人
- パートナーが毒親育ちの人
- 未成年だから絶縁はできないが、精神的に自由になりたい人
- いずれ一人立ちして距離を取りたいと思っている人
- 心が毒親に支配されている状態から解放されたい人
未成年で自由のきかない人、毒親にすっかり精神をやられてしまって働ける状態ではない人、いろいろな理由で、自由になりたいけどそうもいかない方、多いんじゃないかなと思います。
今はなかなか毒から抜けられなくても、少しずつ順序だてて毒を抜いていく方法をお伝えしていきます。
ステップ1:まずは自分の毒親のタイプを知ろう
人はわからないものに対して不安を覚え、ストレスを感じる生き物です。正体の見えないものほど恐ろしいものはありません。
しかし、子供にとって親は最初に出会う人であり、当たり前に「親は正しい」と思って成長します。
自分の親がどういった種類のモンスターなのか、知るところからすべてが始まります。
ステップ2:悪いのはあなたではないことに気づこう
毒親のおかしさに毎日触れていると、「自分が悪いから親がこんな行動をとるのではないか?」と思ってしまうことがほとんどです。
子供が一番最初に関わる人間は親なので、そう思ってしまうのはしょうがないことです。子供は親のことを好きになろうとするものです。
まずは、「親は正しい」という思い込みや、「親を敬うべき」という刷り込み、世間のそういった圧力を取り払い、自分は悪くなかったのだと思えるようになることが大事です。
ステップ3:自分のなかの怒りや悲しみを認めよう
ステップ2で、「自分は悪くない」ということが認識できると、次のステージに突入します。
それは、親に対する怒りです。
これは当然の反応で、今まで「お前が悪い」「お前が親を苦労させている」などと言ったあなたへの言葉が、嘘だったと認識できたからです。
どう考えても親が悪い!傷つけられた!と思うことは、解毒につながる重要な一歩です。
一方で、親の良い面や苦労してきた面を見せられてきた毒親育ちにとっては、「親に対してこんな気持ちを抱いてもいいんだろうか…」と混乱するところもあると思います。
ステップ4:親が毒親となってしまった理由を考えよう
まず誤解しないでほしいことは、親の事情を受け入れないといけないと言っているわけではないということです。
客観的に毒親と子供の現状を理解するためには、どうして親が毒親となってしまったのかを整理する必要があります。
親を受け入れてあげるためでは決してなく、「自分は悪くなかった」をより深めるためのステップだと思ってください。
- 例えば、実は祖父母も毒親で、親自身も毒親に育てられていたとか。
- 例えば、親がASDなどの発達障害であったとか。
- 例えば、親はパートナーにハラスメントを受けていたとか。
なぜ毒親になってしまったのか、知ることが大切です。
でも、じゃあ親自身におかしさを認めてもらおう、と努力する必要はありません。
親の障がいに関して、子供が責任をもつ必要も全くありません。
もちろん親自身が自身の弱さや病気を認められたら一番ですが、カウンセラーが間に入るのならまだしも、子供の立場から認めさせることは至難の業です。
あくまで、次のステップに進むために、親のバッググラウンドを理解するだけでいいのです。
ステップ5:親にできること・できないことの線引きをしよう
毒親には、悲しいことですが、期待できることとそうでないことがあります。
例えば、こちらを一人の人間として尊重してもらうことは無理でも、親が自分の世間体を保つために、お金なら出してくれる親もいます。
また、親から褒めや感謝の言葉をもらうことは無理でも、「こういう言い方はしないで」という要求に対しては、できる範囲で答えてくれる親もいます(全くできない親ももちろんいます…)。
こう書くと、結局こっちが諦めなきゃいけないのか!と思うかもしれませんが、そうではなく、
このタイプの親はこんな行動をとってしまうんだな、これはできないんだな、と理解することで、精神的に適切な距離を置くこと。
そうして、自分には自分の人生があると、親の人生から自分を切り離すことが大事です。
ステップ6:今後の親との付き合いかたを考えよう
最後は、今後の親との付き合いかたについて、考えておきましょう。
付き合い方といっても、特に未成年の方など、いますぐに状況を変えられない人もいるのは重々承知の上です。
ですが、自分も成長し、親は老化します。いつまでも一緒にいなくていいのです。あなたの人生は親のものではありません。
自由になるために、どういった方法で距離をとるのが一番よいか、考えておきましょう。
このステップは本当に最善策が人それぞれです。
- 一人暮らしをして物理的な距離はとるけども、金銭面では頼れそうだから連絡は取るほうが良いのか。
- 言葉の暴力がひどく今度の付き合いも考えられないので、一切絶交してしまうのが良いのか。
- 母親とは関わりたくないが、父方の家族とは縁を切りたくないとか。
縁を切って、分籍や住所の観覧制限を考えている場合は、こちらも参考にしてください。
付き合いを続けるとしたらどういった制約をしていくかなど、別の記事でも書いていこうと思います。
ステップ7:自分の人生から親を切り離そう
最終ステップは、これからの自分の人生から、「毒親」の存在を切り離すことです。
今まで、私たちは毒親に多大な影響を受けてきました。
毒親は明らかに私たちを傷つけ、決して適切とは言えないことをしてきました。
親のしてきたことを許そうとしなくて大丈夫です。
でも、これからのあなたの人生から親を切り離すことを、そんな自分を許してください。
ここまでのステップを踏むと、私たちの親は、ただ親の役割をまっとうに果たせなかっただけの人間だったと気づくと思います。
子育てに間違った思い込みを持ってしまっていたのか、それとも環境からとにかく余裕がなかったのか、いずれにせよ子供に精神的、肉体的虐待をしてしまった全ての責任は親にあり、私たちには関係ないことです。
私たちには、まっとうな親はいません。
それは今後も変わりません。今後良い親になってくれることはほとんどないでしょう。
でも、もうそのまっとうでない親に関わることに、私たちの人生を使わなくていいんです。
傷だらけの心を親のせいにして憎む時間を捨て、親の評価軸から自分を逃がしてあげましょう。
自分のやりたいことだけをやって、絶縁が必要であれば絶縁し、そんな自分を許し、もしそれで少しめんどうなことが起きたとしても、自分が選んだ道だと胸を張ってください。
自分の心の平和のために、やりたいことのために、自分が生きることを許してください。
まとめ
以上をまとめます。
- ステップ1:まずは自分の毒親のタイプを知ろう
- ステップ2:悪いのはあなたではないことに気づこう
- ステップ3:自分のなかの怒りや悲しみを認めよう
- ステップ4:親が毒親となってしまった理由を知ろう
- ステップ5:親にできること・できないことの線引きをしよう
- ステップ6:今後の親との付き合いかたを考えよう
- ステップ7:自分の人生から親を切り離そう
今までは、毒親の理不尽に苦しみ、怒り、悲しみ、我慢してきたと思います。
暗闇のなかで、もがいて苦しんできたと思います。
本当は、親から無条件に愛してほしい。
苦しい気持ちを理解して、自分を認めてほしい。
他の親子みたいに、仲良く接したい。
そういう気持ちは、あって当然です。簡単には気持ちを切り替えられないですよね。
しかし、目指すべきは、毒親との関係改善のために苦しい思いを続け、自分の人生を砕いていくことではなく、毒親と毒親育ちの関係を手放し、自由になることです。
本記事は以上です、お読みいただきありがとうございました。