両親の両方ともが同じくらい毒親だった人もいれば、どちらか片方の親に主に傷つけられてきた人も大勢いると思います。私もそうです。
ツイッターでアンケートをとった結果は、以下のようでした。片方がメインと答えた方は、母親だけ+父親だけで約6割でした。
あなたにとってのメインの毒親は、どちらでしたか?
— なや@毒親育ちブロガー (@naya78naya) August 20, 2021
もちろん、毒親の配偶者であっても、まともな人はいるでしょう。片方がまともであることで、なんとか生活できている人もいるかもしれません。
でも、最初はまともだったのに、配偶者の毒に影響を受けてしまい、ストレスを避けるために、自らも毒親となってしまうことも往々にしてあります。
- 暴君、ヒステリーな妻に逆らえず、無抵抗、無関心な人に成長してしまった父親
- 暴君、モラハラな夫にダメージを受け、悲劇のヒロインとなってしまった母親
今回は、メインの毒親に隠れて気づかない、もう一人の毒親について、紹介していきます。
①ジャイアン毒母に隠れる「受動的ASD毒父」
受動的ASD毒父というのは、その名のとおり「受動的アスペルガー」の特性を色濃くもつ親のことです。
- 人との関わりに疎く受け身で、家族以外の人との関わりがほとんどない
- 家族がどう思っているか関心がなく、自分の気持ちもはっきり表さない
- 空気の読めない発言をし、母親(自分の妻)をイラつかせている
- 自分の立場が悪くなると、ごまかしたり、その場から逃げたりする。問題に向き合わない。
- 母親(自分の妻)の言うことは聞くので、一見優しい人に見える
なんだか心当たりがある…と思ったら、あなたの父親もこのタイプかもしれません。
※もちろん、アスペルガーであっても、毒親になるのは一部の人だけです。発達障害だから毒親になるというよりは、環境や、パートナー、その人自身の問題です。
より詳しく毒父のタイプについて知りたい方はこちらからどうぞ↓
このタイプは、ジャイアン毒母とつがいになることによって、少し主張のない人から、無抵抗無関心な毒父へと育っていってしまいます。
人への押し付けが強く、強烈な自己愛を持つジャイアン毒母は、自己主張しないASDと最悪に相性が良いため、2人合わさるととんでもない相乗効果を生み出します。
理想を夫や子供に押し付ける毒母、行き過ぎた思想を止めようともせず、ただ受け入れる毒父(もしくはどこかへ逃げる)。
毒父は空気も読めず、気持ちもわからないので、毒母は「どうして私の頑張りをわかってくれないの!」とストレスが蓄積していき、自己愛はどんどん膨れ上がります。
誰にも受けとめてもらえない毒母はますます暴走し、毒父は疲弊し、抵抗しなくなり、子供はボロボロ…という負のスパイラルに陥ります。
より詳しく毒母のタイプについて知りたい方はこちらからどうぞ↓
②家庭内恐怖政治(モラハラ)毒父に隠れる「悲劇のヒロイン毒母」
- 「自分はかわいそう」と思っている。被害者感を出してくる
- 子どもに「あなたのパパはこんなに酷い人」と夫婦間の愚痴を聞かせる
- 子どもに「あなたのおばあちゃんはこんなにいじわるだ」と姑との不仲を聞かせる
- 自己肯定感が低く、自分を卑下する言葉が多い
- 子どもに罪悪感を植え付けるようなセリフをよく言う
なんだか見覚えがある…と思ったら、あなたの母親もこのタイプかもしれません。
この手のタイプの母親は、「かわいそうな母親像」を子供に植え付けます。
すると、子供は「かわそうな母親を支えてあげなきゃ」と、親を支える役割を背負ってしまい、自立させてもらえず、いつまでも心を親に囚われたまま、消耗していってしまいます。
そして、この母親と相性の良いパートナーが、「家庭内恐怖政治毒父」、通称モラハラ夫です。
家庭内恐怖政治毒父は、自分の意に沿わないと、妻を罵倒し、「なんでそんなこともできないんだ」「お前は本当に役立たずだ」と責めます。暴力をふるう場合もあります。
すると母親の自己肯定感はみるみる下がり、いつも自信がなく、泣いたり、愚痴ばっかりで、「私なんてどうせ」「私ばっかり辛い」と悲劇のヒロインを気取るようになります。
すると、モラハラ気質のある毒父は、ますますその自信のない妻にイライラし、けなしてストレス解消するようになります。
※もちろん、モラハラ夫に苦しみながらも、現状をどうにかしようとしている女性は、当てはまりません。モラハラ夫が配偶者だから毒親になるわけではありません。
どちらかの親が子どもの前で、配偶者に暴力をふるったり、暴言を吐いたりする行為とは、「面前DV」と言います。
どんなに母親が可哀そうに見えても、父親だけが悪いように見えても、これは子供にとって健全な環境ではありません。
まとめ
今回は、メインのわかりやすい毒親に隠れて、実はもう一人の親も毒である、というパターンを2つ紹介しました。
少しでも心当たりがあれば、普段毒親だと思っている方ではない親の、今までの言動について、よく思い出してみてください。
私にとっての「毒親」とは、間違いなく、私をやりたい放題傷つけた母親でした。
でも、そんな親を放置していた、配偶者である父親が、普通の人なわけがなかったのです。
父親も毒親だと気づいた体験談を書きましたので、こちらもぜひ合わせて読んでみてください。
今回は以上です、お読みいただきありがとうございました!