・結婚したくないと思っている理由を確かめたい人
・結婚できないと思っている思い込みを外したい人
・結婚に対して前向きになりたい人
・恋人が毒親育ちで、恋人が結婚に前向きでない人
毒親に育てられた私たちは、「結婚なんてしたくない」「結婚できると思えない」「結婚してもうまくいくと思えない」「毒を連鎖させたくない」と思う人が多いと感じます。
私自身も、結婚なんてくそくらえだと思っていましたし、結婚なんて全くする気もありませんでした。
今回は、毒親育ちの私たちが、どうして「結婚したくない・できない」と思うのか、その理由を探り、解決していきたいと思います。
毒親育ちであろうとそうでなかろうと、そもそも結婚するかしないかはその人の自由です。
この時代、結婚という形でなくても、納得できる形であればそれでいいと私自身は思っています。
しかし、毒親育ちであろうと、「結婚」によって幸せになるという選択肢は存在します。
この記事では、結婚できないと思ってしまう理由を知ることで、自分自身の選択の幅を広げられたらと思います。
理由1:「家族」のイメージが悪いから
毒親育ちは、大抵の場合、「機能不全家族」のもとで育っています。
家庭間で、対立・不法行為・身体的虐待・性的虐待・心理的虐待・ネグレクト等がつねに存在する家庭のこと
一般的な家族のイメージというと、「安心」とか「心の拠り所」といった良いイメージがありますが、毒親育ちの私たちには、家は決してそのような場所ではありません。
常に親に責められたり、自分の居場所がなかったり、そんな不安な場所でしかありません。
「結婚はいいものだよ!」と周囲に言われたところで、簡単に良いイメージが持てるわけではありません。
それでも、自分が築くことができる家庭と、育ってきた劣悪な家庭環境は、全く別物です。
もし結婚してもいいなと思う人が現れたとしたら、その人との結婚生活が、自分が育ってきた家庭環境のようになってしまうかどうか、一度考えてみてください。
不安な気持ちを聞いてくれたり、これからのことを一緒に考えてくれたり、励ましてくれたり、そんな人となら、毒家庭にはならないはずです。
「大丈夫だよ(笑)」とか、「そんな不安で今からどうするの?」とか、気持ちを軽んじたり、責めるような発言をする場合は、考え直した方がいいかもしれません。
これ以上傷つかないように、相手を見極める必要はあると私は思います。
理由2:「毒親育ち」を理解してもらえないと思うから
自分の辛い記憶をわざわざ引き出して話しているのに、ひかれたり、そんなの大したことないと言われたりしたら、辛いですよね。
また、その場では受け入れてもらえたとしても、毒親育ちでない人に、「毒親の本当のヤバさ」「親と会話が成立しないという異常さ」を理解してもらうのは、かなり難しいことです。
確かに毒親育ち同士だと、「こんなにひどいことされた!」「私も私も!」と、毒親の悪口を言い合うことで、分かり合ったような気になれます。
しかし、「自分の方がよっぽど辛かった」「私も我慢して親と付き合ってるんだから、あなたも我慢したら?」とマウントをとってくる人も存在します。
「毒親育ち」の受けた辛さは、親がまっとうだろうとそうでなかろうと、当事者以外にとって完全に理解することは難しいです。
それを相手に強要してしまっても、人が共感できる範囲には、その人が生きてきたバッググラウンドによって変わってきます。
逆に言えば、毒親育ちだということを認めないような、馬鹿にしてくるような、見下すような、あなたのせいにしてしまうような、そんなモラ度の高い人を選んでしまうと、地獄をみることになるのも、事実です。
円満な家庭育ちでも、そうでなくても、辛かったことを理解して支えてくれる人かどうかを、見極める必要があります。
理由3:毒親が反対・邪魔してくるから
毒親が結婚に反対するとき、ほぼ間違いなく、子供のためを思って反対しているわけではありません。
配偶者がなんか気に食わないとか、配偶者が自分の思い通りにならなそうな性格だとか、こんな学歴じゃ許せないとか、そもそも子供が親の支配下から離れるのが嫌だとか。
「結婚」とは「親の作った家族」から離れ、新しい家族を作るということなので、子供の結婚自体に反発する毒親は結構多いです。
「毒親育ちの婚活」というテーマで、こんなに毒親育ちの婚活って大変なのか…!と、とても参考になる記事がありますので、下記にリンクを貼っておきます。
とても面白い文章で、なかなかキツい毒親なのに、最後はちゃんと毒親を跳ねのけてハッピーエンドになるので、安心して読んでみてください。
理由4:自分は幸せになれないという思い込みがあるから
「お前のせいで生活が苦しい」
「お前の顔が暗いから家が暗くなるんだ」
「こんなに私はつらいのに、お前は楽しそうだな、お前ばかり幸せになるのか」
こんなことを言われているうちに、罪悪感を植え付けられ、無意識的に「幸せになってはいけない」と思い込んでしまいます。
このように思っている場合は、「幸せになってはいけない、自分を許せないと思ってしまうのは、毒親のせい」だと知ってほしいです。
こう思ってしまう場合、毒親からの精神的な支配から逃れる必要があります。
毒親からの脱却についてはこちらの記事で詳しくステップを踏んで解説していますので、ぜひ読んでみてください。
「自分は幸せになってはいけない」のではなく、「自分は幸せになりたいかどうか」をよく考えてみてくださいね。
理由5:異性に苦手意識があるから
毒親が異性だと、「異性にだって良い人はいる」と頭ではわかっていても、嫌なイメージが先行してしまうことがよくあります。
例えば、ヒステリックな母親に育てられた男性の場合、
女はすぐにヒステリーを起こし、言葉が通じない生き物だ
と思ってしまうこともよくありますし、
浮気ばかりで家に寄り付かなかった父親に育てられた女性の場合、
男はすぐに浮気するし信用ならない生き物だ
と思ってしまうこともあります。
例えば、いつも父親の言いなりで、父親から自分を守ってくれない弱い母親が嫌で、「もっと芯のある女性と結婚しよう」と無意識のうちに思ったとすると、
妻に対し、女のくせに小賢しいな、女性らしくないな
という不満をもつことがあります。
恐怖政治で家を支配するタイプの父親が嫌で、「もっとやさしい男性と結婚しよう」と無意識のうちに思ったとすると、
夫に対し、男なのに不甲斐ない、男らしくない
という不満をもつことがあります。
なぜこんなことが起きてしまうかというと、異性へ抱く悪いイメージを、そのまま「パートナーにはそうじゃない男性/女性でいてほしい」という期待を強く求めてしまうからです。
大事なのは、相手がどういう性格なら自分は幸せになれる、と他人本位な結婚を目指すのではなく、
毒親の性格は、私たちが選ぶパートナーとは全く関係ありません。イメージを引きずらず、自分とその人の関係性にだけ、焦点を当てるようにしましょう。
理由6:子供に毒連鎖したくないと考えるから
もう少し正確に言うと、
「毒親になった人は、毒親に育てられた人」は正解ですが、
「毒親に育てられたら、毒親になる」は不正解です。
この2つには天と地ほどの違いがあります。
毒親に育てられ、その不満を持ったまま成長し、よくわからないまま子供を産み、今度はその不満を子供に当てつけるか、
それとも、毒親に育てられ、親のおかしさに気づくことができ、その毒から逃れようともがき、子供に連鎖するのが怖いと思える。
全然違うと思いませんか。
「親はおかしい」「自分は子供にそんなことをしたくない」
そう思っているのなら、絶対に毒は連鎖しません。
まとめ
結婚したくないと思っているけどなんかモヤモヤする、結婚しようかどうしようか迷っている、そんな人は、自分がなぜ結婚したくない、できないと思っているかを知るところから始めましょう。
やっぱり不安だから結婚したくない、と思ってもいいと思います。
なぜ結婚したくないか、という気持ちの「しがらみ」を知ることは、それからの人生設計をする上で、重要なことだからです。
私が結婚してはっきりとわかったことは、育った家族と新しい家族は全く関係ない別物だということです。
私たちが新しく作る家庭には、もう毒親はいません。
自分とパートナーが、これから長い時間をかけて成長させていくものです。
そして、新しい家族を作ることは、今までの家族から抜け出させ、救い出してくれ、新しい居場所を与えてくれます。
毒親育ちが結婚するメリットについても紹介していますので、結婚に良いイメージを持ちたい方は、ぜひご覧ください!
結婚しようと、どういう選択肢をとろうと、私たちは、自由にのびのび過ごす権利があります。決めるのは私たち自身です。
以上、お読みいただきありがとうございました!